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vol.17 「母は卒業式に何を着る?」

ごきげんよう。
先日、娘の大学の卒業式が無事終わりました。

コロナも落ち着き、もちろん親も参列できると思っていたら、
なんと保護者の参列はNGとの連絡が!!!
うそ〜ん、出る気満々でいたのに、悲しすぎる(泣)
ここまで22年間、頑張って子育てしてきたのに、娘の晴れ姿をお祝いできないなんて酷すぎる(泣)


ということで、式典には出れないけど、学校の前まで花束持って押しかけちゃました(笑)

もちろん娘はKAPUKIの袴で参列。
予定では成人式で着た振袖を染め替えした振袖を着ようと思っていましたが、
やっぱり違うのがいい〜!で選んだのが、西岡千鳥の白黒の振袖に黒袴。
(こちらのコーディネートはまだレンタルしていませんが、来年からはレンタルいたします)
親バカですが、本当に良く似合ってました❤︎

そしてここからが本題。
子供の卒業式に着る着物は?という着物業界あるあるの質問。
一般的には「付下げや色無地などの控えめなお着物が良い」とされているみたいです。
子供が主役の卒業式で、親はあまり目立ちすぎないほうが良い。
はい、その通りです。

ただ、常々思っているのですが、着物のカテゴリーを普段着物を着ない方々が、どこまで理解してらっしゃるのでしょうか?

「これって付下げ?訪問着?」
「小紋の着物はダメなのかしら?」
「帯や小物はどんなのを合わせればいいの?」

等々、いざ着るとなると不安でいっぱいになってしまうことも。
何が正解なのか分からずに、だったら洋服にしようかなと挫ける方もいらっしゃるのではないでしょうか。

はい、ここからは私一個人の意見ですので、あくまでも参考程度にお読みください。

うちの子供たちが小学校から高校まで通っていた学校は、とても自由な校風で、制服もなく私服。
髪色やピアス等の校則も、子供たちが決めるし、とにかく自主性を重んじる学校でした。
そんな学校の卒業式ですから、子供たちの服装も十人十色。
中にはスーパーマリオの格好で参列する子もいるくらい!
そんな楽しい卒業式に、着物のカテゴリーをあーだこーだ言うのは全くもってナンセンス。
大切なのは子供の成長を祝う気持ち。
なので、何を着るかは、その場に馴染むことが大事なのではと思っております。
学校の雰囲気や、地域性によってもそれは千差万別。
その場で目立ちすぎるか否かは、ご本人にしか分からないことだと思いますので、
そこは自己判断でよろしいのではないでしょうか?(投げ槍ですみません)
例えば、洋服で参列される方々にこれはダメ、これは良い、そんなことは言われないですよね?
スーツもあり、ワンピースもあり、ジャケットにパンツ姿のお洒落なお母様もたくさんおられます。
それが着物となると、着物のルールに縛られてしまうなんて!
そんなルール誰が決めたのよ!ってちょっと鼻息荒くなっちゃいました。

ということで、KAPUKIスタイルの卒業式での写真をご参考までにご覧くださいませ。

これは息子の中学の卒業式。
息子がデニム着物を着たい!ということで、ここぞとばかりにペアルック❤︎
これはある意味、私の普段着でしたが(笑)
デニム着物での参列も全く問題はございませんでした。

これは、私の友人が卒業式に着た時の写真。
小学校の卒業式で、娘さんがKAPUKIのブラックデニムを着たい!ということで、
こちらも親子でお揃いのコーディネート。
娘さんはアンティークの帯を立て矢に結んで、お母様は帯ベルト。
こんな可愛い親子、見たことない!
そしてこの二人の笑顔が全てを物語っていますよね❤︎

これは昨年の息子の高校卒業式。
身長が伸びた息子は、中学で着た着物がちょっと丈が短くなってしまったので、
デニム着物をコートとして羽織りました。
私が着たのは破れ扇の訪問着。
これは前々回のブログでも紹介しましたが
ここから旅立つ息子へのエールを込めたものでした。

そして冒頭でも載せた今年の娘の卒業式のコーディネート。
龍紋の小紋の着物に、金箔で描かれた稲妻の京袋の帯を合わせました。

一見かなり粋過ぎるコーディネートと思われる方もいらっしゃるかと思います。
卒業式に相応しいか?そんなお声も聞こえてきそうですが、
ここには私なりの、娘の門出を祝う気持ちを込めて、コーディネートを考えました。
この着物も帯も、娘の卒業式のために誂えたものではありません。
私が割と普段から愛用しているものたちです。
その中からこれを選んだ理由は、娘は2000年の辰(龍)年生まれ。
そう、娘の卒業式に着る着物は絶対これだ!と思っておりました。

そして、卒業式があったのは二十四節気の「啓蟄」の頃でした。
啓蟄とは、春になり冬籠りをしていた虫たちが、土の中から出てくる頃を言います。
この時期は春雷が起こりやすい時期とも言われ、昔の人たちは稲妻柄の着物を着て、虫たちを驚かせたとか。
そんな記事をたまたま見つけ、この着物に合わせるのはこの帯しか無い!
そしてこの稲妻を描いてくれた絵師の鈴木聡くんと龍の関係も!
(ここでは長くなりそうなので、また別の機会に。)

卒業式に何を着るか。
付下げでも色無地でもなく、訪問着に小紋、そしてデニム着物でも何も問題ございません、よね?

もちろん、うちの学校には合わないわ、とか
周りの方たちと比べると浮いてしまうかも、等々のお声も聞こえてきます。
であれば、その場に馴染む着物をお召しになられるのが良いと思います。
そして何より、ご自分に似合っているかということも大切。
(私にピンクの花柄は似合いませんw)

そこは着物のカテゴリーよりも、ご自身のセンスを優先してよろしいかと思います。
それでも心配な方、是非KAPUKIにいらしてくださいませ。
背中をポンっと押して差し上げます❤︎

ちなみに。
この龍紋の着物、袷(裏地付)で仕立てたと思っていたら、なんと単衣(裏地無)の着物でした(泣)
流石にこの時期に単衣は寒々しいかと思いましたが、この日は最高気温も20度近くなり、
とても暖かな日でしたので、快適に過ごせました。
そして、単衣だからと言って、誰かに迷惑かけることもございませんでした。
まったく着物のルールって。。
あっ、今日はこの辺で失礼いたします。

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