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三周年を迎えて

KAPUKIは3月28日で3周年を迎えました。
これもひとえにKAPUKIを支持していただいているお客様と、KAPUKIのすべての商品の物作りに携わっていただいている職人の方、生産者の方々のお陰です。
スタッフ一同、皆様に心より感謝いたします。
この国の着物に関わる職人の方とその技術は、年を追うにつれ希少になってきています。
着物をファッションとしてアップデートすることで、着物という文化が魅力的に輝き、次の世代に受け継がれていくことを私達はイメージしています。それによって職人の方の技術も受け継がれていくようになることが、KAPUKIの開店時からのビジョンでもあります。当然そこには着物を着る人が不可欠です。そのためにも、素敵な洋服にも勝る今の日本人に合った着物スタイルをこれからも提案していきたいと思っています。

さて、今年で東日本大震災から6年が過ぎました。絶対あってはならないメルトダウンはあの時起こっていました。今、世界のエネルギーは日本で起きた最悪の事故に起因して、ひとつの方向に革新されつつあります。
そう、世界的な脱原発への動きです。
311以降の東芝、日立の原発事業の不振、世界最大の原子力企業の仏アレヴァ社でさえも、巨額な赤字を計上しています。つまり、原発事業はあらゆる見地から行うべきではないと認識され、世界は脱原発への動きを始めているのです。
ドイツは2022年、台湾は2025年までに、全ての原発の完全停止を目標として掲げています。
つまり、福島が、日本が世界を動かしている。そう思っています。
その引き金となった私たち日本人は、いったいどこに向かっているのでしょうか?
311の時に気づいた世の中のことも、日々の生活に追われ、元に戻すことで消化してしまっていることに戸惑いも感じます。
そろそろ、ベースとなる自分たちの価値観を少しづつシフトしていくことが必要なのかもしれません。

2020年には、東京オリンピックが開催されます。企業はオリンピックに向かって、溜め込んだ内部留保を使って経済にターボをかける予定だそうです。
経済が一番良かったバブル期と比べて、今は良くないと断定する大人たちが、一番良かったあのころを追い求めているようで、なんとも言い難い流れですが、この国の何割かの人は元気になれるのかも知れませんね。(っていうか、そもそも今は本当に良くないのでしょうか?そうは思いません。)
オリンピック景気は長く続きません。そこで上がった景気は、下がる可能性もあります。
着物をやっていると、「オリンピックに向けて・・・」的な話をよく耳にします。確かに魅力的な話で、国民が一丸となって日本をアピールする絶好の機会とも言えます。
でも、本当に気になるのは2021年以降の日本です。オリンピックをきっかけに自分たちの誇るべき文化や価値観を認識して、2021年からの日本を本気で盛り上げていくのはどうでしょう。
この国には、世界に魅せるべき文化、価値観が十二分に存在します。こんな国、世界中探してもなかなか無いと思いませんか。
外国に対して日本をアピールするよりまず、自分たちがこの国をもっと盛り上げて楽しんでいくべきだと思います。(クールジャパンは日本にあるからクールであって、海外に見せに行くのはあまりクールな気がしません。経産省はそのお金を国内の若手育成に回すべきだと思います。)
そうすればおのずと海外の人も目を向けるようになるでしょう。実感としては、その現象は一部でもう始まっています。
KAPUKIはそんな日本の凄さを老若男女でシェアできる紙媒体(雑誌?書籍??)をこの秋リリースする予定です。
そちらも是非楽しみにしていてください。(皆さんも協力&参加して下さい。)

どうぞこれからもKAPUKIをよろしくお願いいたします。

KAPUKI 腰塚光晃

今年の目黒川の桜は昨日の時点でまだ二分咲きでした。なので、ぴんくの光を当ててみました。