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対丈仕立てはじめます①〜対丈浴衣までの道のり〜

大変ご無沙汰しております、店主レイコです。

最近はすっかりInstagram派になってしまい、気づけば最後にブログを書いてから半年以上経っておりました...。
「文章書くのってなかなか気分が乗らないと書けないのよね〜」
「お店だとバタバタして落ち着かないし、家だとやる事いろいろあってさ〜」
なーんて言い訳ばかりで、スタッフ千晶からも
「レイコさん、そろそろブログ書いてください!!!」
とお尻ぺんぺんされながらも、ずっと逃げ回っておりました、ごめんなさい。

ということで、久々のブログは「対丈(ついたけ)仕立て」について書かせていただきたいと思います。

お着物に詳しい方々はご存知かと思いますが、対丈とは簡単に言うと「おはしょりがない」「身丈と同じ長さの着物」ということです。男物の着物や温泉浴衣って言うと分かりやすいですかね。そもそも、男物にはおはしょりが無くて女物だけにはあるのには由来は諸説ございますが、おはしょりだけにここは端折らせていただきます、あしからず。

で、私がここで何を伝えたいかと言うと、

「女物の着物もおはしょり無くても全然OK!!!」ってことです。

ただし「きちんと自分に合ったサイズで仕立てるのが必須です」(←これ大事!!!)

対丈の着物というと、アンティークなどの小さなサイズの着物をどうしても着たいので(しょうがなく)対丈で着る、というようなイメージを持たれてる方も多いと思いますが、KAPUKIが提案する対丈は自分のサイズに合わせて仕立てる対丈着物のことです。
確かに小さいサイズの対丈着物を着ると、衿先が帯の下から随分下に出てしまって褄下が短かく、あまりすっきりした印象にならないですよね。身巾も合っていない場合も多いので、変にギャザーが寄っちゃって着付けも難しいし。そんなネガティブなイメージの多い対丈着物ですが、自分サイズで仕立てるとびっくりするくらい着心地も良く、尚且つすっきりと着られるんです!そして着崩れもしにくく、何より着るのが超簡単!!!

以前から「おはしょりいらなくね?」的な意見はチラホラ聞こえてましたが、
「でも無いと着崩れちゃうみたいだしね〜」となんとなくスルーしていましたが、
ある時「あら?襦袢ってある意味対丈だけど、別に全然崩れないんですけど〜」って気付いてしまったんです!速攻いつも仕立てをお願いしている「お仕立て処うえの」の上野さんに相談し、細かい寸法を割り出してもらい、まずはバチ衿の浴衣をオーダーすることに。

そして待つこと一ヶ月。

仕上がった浴衣に袖を通し→下前と上前を合わせ→衿の具合を見て→腰紐を結んだら→はい完成❤︎

「ななななにこの簡単さ!!!衝撃的なんですけど〜!!!」

本当まじビビりました、私。
それに帯ベルトを着けたら、着付け1分ですよ。
バチ衿ですが、衿芯を入れられる仕様にしてもらったので、繰越の深い衣紋もキレイに決まるし、
衿先も帯の下線から引っ張れるようにちょっとだけ出してもらったので褄下も丁度良し。
その後、数回の着付けで腰紐は使わずにすずろベルト(マジックテープ付き伊達締め)1本だけで着れることも判明。おはしょりが無い分、お腹周りはすっきりするし、なんてったって涼しいのなんの!スタッフ千晶にも対丈を薦めたところ、

「レイコさんは身体がフラット(平ら)だから崩れ無いんじゃないんですか〜?」とちょっと懐疑的。

物は試しとスタッフ千晶も対丈浴衣を仕立てたところ、やはりくびれがある分ギャザーは少しできますが脇に寄せれば問題なし、後ろ姿はいつもよりすっきりキレイに着れてる!

「いや〜、対丈最高!!!浴衣全部対丈に仕立て替えたい!!!」と大喜びの千晶。

その後も数枚の浴衣を今シーズン仕立て、対丈浴衣は問題クリア。

がしかし、もちろん良いとこばかりでは無いことも発覚。
対丈で仕立てたものは、その後おはしょり有りの長さに戻すことはできません。
(内揚げの分は長くできますが)
なので、対丈で仕立てる着物は今後もずっと対丈として着るものに限ります。
まあそれ以外は今のところ見つから無いので、それほど気にしてません、はい。

そして浴衣シーズンが終わり、単衣のシーズンへ。

つづく